田島ビルソリューション株式会社

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聖マーガレット教会

ー まるごと断熱改修で冬もあたたかく ー

  京王井の頭線三鷹台駅から徒歩3分、閑静な住宅街に建つ聖マーガレット教会(司祭 バルナバ前田良彦)。
建物の老朽化が目立ち始め、また冬の冷え込みに大変お困りでした。冬になると、朝から礼拝堂の暖房を入れてもなかなか温まらずご苦労されたそうで、「なんとかしたい!」という想いが強かった御施主様。そこで、御施主様の悩みに応えるため、どのような提案を行ったのでしょうか。

聖マーガレット教会では、屋上だけでなく、外壁や窓枠まで改修されたそうですが、当初から建物の外側全てを断熱化する提案だったのですか?

今井「冬の暖房をなんとかしてほしい」というのが御施主様のご希望だったので、屋上だけでなく壁面や、熱損失の高い窓やドアなどの開口部をどのようにするのか、総合的に提案する必要がありました。礼拝堂のように大空間では、ただでさえ空調効率が悪くなります。屋上や外壁に断熱材を施し、開口部の断熱も検討する必要がありました。

屋上の断熱は田島ルーフィングの技術がありますが、外壁の断熱はどのようにしたのですか?

今井断熱材でお世話になっている、ダウ化工さんの外壁断熱改修のシステムを採用しました。接着剤とディスクでスタイロフォームを外壁に固定し、その上にメッシュを貼り、モルタルを塗って外壁用塗材で仕上げるという工法です。




提案後、すぐに施工が決まったのですか?

今井競合相手がいたので、そのまま受注とはいきませんでした。綿密な施工計画を練り、コスト削減に努めたこともありますが、断熱効果のシミュレーションを具体的に示したり、防水層と外壁材が取り合う部分などを丹念に図面化したりと、工事の内容を可視化し、わかりやすくプレゼンしたことが、受注につながったのではないかと思います。

「初めての経験、外壁の断熱材施工」

屋上との違いを教えてください

今井まず、設備配管や電気配線、雨樋など、壁には多くの障害物があります。断熱材を隙間なく貼るために、これらを事前に移設する必要がありました。足場を組む際にも、通常より細い径の支持部材を使用するなど、断熱材の欠損が極力ないように配慮いたしました。

その他にも、検討すべき課題はありましたか?

今井外壁のコンクリートには誘発目地が設けられおり、シーリングが打たれていたのですが、この目地を断熱材や仕上げ材にも設けるのか、など多くの課題に直面しました。着工前に、想定される問題はかなりの時間を割いて検討したのですが、外壁の外断熱は初めての経験でしたので、現場を前にして考えることが多かったですね。

「すべて実測、特注窓枠で断熱化」

開口部の断熱化にも取り組みましたが、いかがでしたか?

今井足場を組んだ後、すべての開口部を実測して、特注の窓枠を作りました。取り付け方法は、既存の窓枠の外側に取り付ける外付け、内側に取り付ける内付け、そして既存の窓枠のガラスを取り外しペアガラスをはめ込む工法の3通りあり、それぞれの現状に合わせて施工しました。最後に、どうしても開口部の断熱化が出来ない個所がありました、自動ドアとなっている教会の入り口です。そこで、最近喫煙室などに設置されている、エアカーテンを取り付けることにしました。内気を外に漏らさない装置です。このようなところにも気を配り、すべての開口部の断熱性能が向上するよう努めました。

「ガムクールでサーモコントロール」

屋上の納まりも工夫されたようですね

今井工事前の屋上は、デッキプレート+パーライトモルタルの上に、断熱材の付いたゴムシート防水仕上げでした。改修するにあたり新設する防水層として選択したのは、ガムクール防水の断熱仕様です。SPサーモコートで仕上げ、サーモコントロール断熱仕様にしました。パラペットの立上り部にまで断熱材を施工し、外壁断熱材と取り合う部分も、特殊な金物を制作し、連続性を保つようにしました。既存のトップライトは特殊な作りとなっていたため、防水層を貼り掛けることが出来ませんでした。そこで、ひとまわり大きいカバーを作成し、トップライトにかぶせて防水層と取り合うことで、以前は漏水していたようですが、これで安心、というディテールにしました。


「外観はそのまま、機能は最新」

冬を越してみて、いかがでしたか?

今井断熱の効果を、しっかりと感じていただいたようです。しかも、防音効果も向上したので、近隣の方を気にせず、音楽を楽しめるようになったそうです。以前であれば、雨音が響いたのですが、今では、どしゃぶりの雨が降っていても、玄関に出るまで分からないそうです。

機能の向上が実感できる改修でしたね!

今井外観の見栄えは、ほとんど変わりません。すこしきれいになったかなと感じる程度です。しかし、建物を守る外皮の性能は向上し、室内の温熱環境は最新の建築に勝るとも劣らない性能を確保しています。空間の記憶を受け継ぎながら、現代に求められる性能を実現していく、このような改修工事が今後増えるのではないでしょうか。私たちも、今回得たノウハウを活かし、今後に繋げていきたいと思います。